「下痢」って、どんな状態?
うんちの硬さは水分で決まる
コロちゃん先生
ケロちゃん
知ってる! 水分の量が増えるからだケロ。
コロちゃん先生
その通り。大腸はね、うんちを「出すのにちょうどいい硬さ」に整えているんだよ。正常なときは、食べ物や飲み物の余分な水分を吸収して、逆に水分が足りないときは、腸から水分を分泌して調整しているコロ。
ケロちゃん
ケロちゃんのも、体調によって変わるケロ。
コロちゃん先生
それが、うんちの水分量の違いだね。理想的な硬さのうんち(普通便)の水分量は70~80%程度。水分量が80~90%になると軟便、90%を超えると水様便と呼ばれ、液体のままの水様便が出てくる状態を「下痢」と呼んでいるコロ。
ケロちゃん
形があるうんちは、やわらかくても下痢とは言わないんだね。
コロちゃん先生
そうだね。うんちの水分が多くなってしまう原因として最も多いのが、大腸のはたらきが活発になり過ぎて、食べ物が早く通過してしまうために、水分の吸収が十分行われないこと。大腸を通過する時間が、うんちの状態に大きく影響するよ。
また、大腸のはたらきが活発になり過ぎて粘膜からの水分の分泌が多くなったり、大腸のはたらきが鈍くなって、余分な水分を十分吸収できなくなったりしても下痢になってしまうコロ。
ケロちゃん
大腸のはたらきは繊細なんだね。
下痢の原因は主に3つ
コロちゃん先生
そうなんだ。そして、下痢そのものの原因は、主に3つあるよ。1つ目が、細菌やウイルス、寄生虫などによる感染性の下痢だコロ。食中毒で起こる下痢もこれにあてはまるよ。2つ目が、寝冷えや、食べ過ぎ・飲み過ぎといった物理的な刺激で大腸のはたらきが乱れること。3つ目が、緊張やストレスなどで自律神経のバランスが崩れて、大腸のはたらきに影響を及ぼす場合だコロ。同じ下痢でも、原因によって、対処法も変わってくるコロ。
原因ごとに正しい対処法を
感染性の下痢はすぐに病院へ!
ケロちゃん
もし下痢になっちゃったら、原因が何かを考えないといけないケロ?
コロちゃん先生
そうだよ。まず、下痢のほかに、嘔吐や強い腹痛、発熱など、ほかの症状がある場合は、食中毒や重大な病気の可能性があるから、すぐに病院に行くことをおすすめするよ。そして、食中毒のような感染性の下痢の場合、体に有害なものを外に出そうとする「生体防御反応」というはたらきとして起こっていることが多いから、病院に行く前に下痢止めを飲んでしまうと、有害なものが大腸に留まって、症状が悪化してしまうかもしれないコロ。
ケロちゃん
下痢以外にもつらい症状があるときは、お薬は飲まずに病院に行ったほうがよいケロ。
食べ過ぎ・飲み過ぎや寝冷えの場合は下痢止め
コロちゃん先生
食べ過ぎや飲み過ぎ、寝冷えなど、下痢の原因として思い当たるのが感染性のものではなさそうだったら、市販の下痢止めで様子を見てみるのもひとつの方法だコロ。
ケロちゃん
お仕事中や移動中でお水がなくても、サッと飲める下痢止めもあるケロ。
腸のバランスを整える整腸剤
コロちゃん先生
ストレスなどでおなかの調子が乱れている場合は、ストレス解消を心掛けつつ、ドラッグストアで相談して、整腸薬を試してみるのもいいかもしれないコロ。整腸薬は、腸内環境を改善する乳酸菌などのほかに、腸のはたらきを整えてくれる成分が配合されているコロ。
ケロちゃん
ふだんから、腸の環境そのものを整えておくことも大切なんだね!
ケロちゃん、おなかをこわすとうんちの状態が変わるのは、なんでだと思う?