コロちゃん先生

コロちゃん先生の役立つ話vol.34

身の回りの消毒が必要な時って?何を使えばいいの?

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身の回りの消毒は、感染症の連鎖を止める?

消毒が必要なとき

コロちゃん先生

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「消毒」というのは、ウイルスや細菌といった病原体を減らしたり、その病原性を失わせたりして、感染症のリスクを下げることを指すコロ。そのために使わるのが「消毒薬」。今回は、身の回りの消毒について教えるコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

身の回りの消毒? なんだかおおげさな気がするケロ。ちょっとぐらいバイキンがいても、ケロちゃんは気にしないケロ。

コロちゃん先生

コロちゃん先生

確かに、健康な人が普通に過ごす分には、神経質になる必要はないコロ。だけど、インフルエンザや新型コロナウイルス、ノロウイルスによる食中毒みたいに、感染しやすく、また重症化しやすい人がいる感染症に、自分や家族がかかってしまったときや、住んでいる地域で流行しているときには、感染を広げないためにやったほうがよい対策なんだコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

どうしてケロ?

「接触感染」防止のために

コロちゃん先生

コロちゃん先生

それには、感染症がヒトにうつる「接触感染」という仕組みが関係しているコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

接触感染?

コロちゃん先生

コロちゃん先生

「接触感染」というのは、ウイルスや細菌のような病原体が付着したものを触った手で顔を触ったりすることで、目や鼻、口といった粘膜から病原体に感染する、「感染経路」の一つだコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

なるほど、手で触ってうつるから“接触”感染って言うんだね。

コロちゃん先生

コロちゃん先生

ちなみに、かぜなどの感染症の感染経路として気をつけたいものには、「飛沫感染」というのもあるコロ。これはせきやくしゃみの飛沫(しぶき)に含まれる病原体を吸い込むことで感染してしまうことコロ。

では、「接触感染」でヒトからヒトにうつっていくルートを説明するコロ。かぜやインフルエンザにかかると、せきやくしゃみの飛沫や鼻水の中にウイルスが含まれるようになるコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

ふむふむ。

コロちゃん先生

コロちゃん先生

たとえば、かぜをひいたAさんがせきを手でおさえたあと、そのままトイレのドアを開けると、ドアノブにはAさんの体の中から出てきたウイルスが付着するコロ。次に来たBさんがドアを開けると、今度はBさんの手にドアノブにくっついたウイルスがうつるよね。Bさんが「鼻がかゆいな」と思ってそのまま鼻をゴシゴシこすったり、手づかみでおやつを食べたりすると、鼻や口からウイルスが侵入してしまうコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

なるほどー。

コロちゃん先生

コロちゃん先生

かぜやインフルエンザがうつる原因の多くが、この「接触感染」だコロ。これを防ぐために必要なのは、感染している人もそうでない人も、こまめに「せっけんなどで手洗いをする」ことだよ。それと同時に、ドアノブや手すりといった、<日常的によく手で触る場所=ウイルスなどの病原体がくっつきやすい場所>をきれいにして感染経路を遮断することも大切で、それが「消毒」なんだコロ。

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ケロちゃん

ケロちゃん

手だけじゃなくて、手で触るものもキレイにすることが大切なんだね!

「接触感染」の媒介になりやすい場所

コロちゃん先生

コロちゃん先生

この「接触感染」の媒介になりやすいのが、ドアノブや手すり、エレベーターや電気のスイッチパネル、エスカレーターのベルト、電車のつり革。それから、携帯電話やスマートフォンにもウイルスや細菌が付着しやすいといわれているコロ。

人の手がひんぱんに触れる場所はすぐに汚れてしまうけど、こまめに消毒して拭き取ることで、そこに付着する病原体を減らすことが期待できるコロ。

身の回りの消毒に適しているのは?

水と家庭用塩素系漂白剤で簡単に作れる消毒液

ケロちゃん

ケロちゃん

おうちで、身の回りを消毒したいときは、何を使えばいいケロ?

コロちゃん先生

コロちゃん先生

病院では、病原体や対象物に応じて、ポビドンヨードやエタノール、ベンザルコニウム塩化物といった消毒薬を使い分けるけど、家庭では、消毒用エタノールがなかったら、主成分として「次亜塩素酸ナトリウム」が使われている、キッチン用の塩素系漂白剤を薄めて使えばよいコロ。

ドアノブや手すりなどの消毒に適した濃度は0.05%なので、500mLのペットボトルに水を入れ、キャップ1杯と少し(12.5mL)の塩素系漂白剤を混ぜるとちょうどいいコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

それならケロちゃんにも作れるよ!

コロちゃん先生

コロちゃん先生

これをスプレーボトルに入れて使うと便利だよ。ただ、注意点がいくつかあるコロ。誤飲や誤用を防ぐためにボトルに「消毒液」と書いておくこと。次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させたり、色柄物の布を変色させたりすることがあるので、こうしたものには使わないこと。それから、刺激が強いので、手指の消毒には使ってはいけないコロ。

ケロちゃん

ケロちゃん

わかったケロ!

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コロちゃん先生

コロちゃん先生

この消毒液で拭いたあとは、水かアルコールで拭き取るコロ。感染症にかかった家族がいる場合や、感染症が流行している間は、1日に1回以上拭くのがよいとされているよ。

ちなみに、次亜塩素酸ナトリウムの消毒液は、アルコールが効かないノロウイルスにも効くので、覚えておくといいコロ。

自宅で消毒したほうがよい場所は?

コロちゃん先生

コロちゃん先生

おうちでの消毒は、次のような感じでやるとよいコロ。

【消毒したほうがよい共有部分】
・ドアノブや取っ手、窓のサッシ、スイッチパネル、トイレの水洗コックなど

【清掃と消毒をしたほうがよい共有部分】
・トイレ、洗面台(家庭用洗剤で清掃後に消毒)

消毒や掃除で手が荒れたらどうする?

感染症予防には手の保湿も大切!

ケロちゃん

ケロちゃん

なるほどー。でも、毎日消毒、お掃除まですると、手がすぐにカサカサになってしまいそう…。そういうときはハンドクリームを塗ったほうがいいケロ?

コロちゃん先生

コロちゃん先生

そうだね。洗剤や消毒液で、肌の油分が失われてしまうと、ウイルスや細菌といった病原体を落ちやすくしている肌のバリア機能が低下してしまい、手洗いしても病原体がおちにくくなったりするコロ。だから手を洗ったあとは、カサつく前にハンドクリームをこまめに塗っておくことも、感染症対策には大切なことコロ!

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