コロちゃん先生
かゆみってなんだろう?
コロちゃん先生
かゆみを伝える神経は、お肌の表面近くにあるよ。
お肌の表面が外からの刺激を受けたり、体の中からのアレルギー反応によってかゆみを起こす物質が出ると、神経がこの刺激を受け取ってその情報を脳へ伝え、脳が「かゆみ」として認識するコロ。
ケロちゃん
かゆみの刺激を受け取っているのはお肌でも、実際にかゆみを感じているのは脳なんだ~
コロちゃん先生
正常なお肌には、外から菌などが侵入しないよう、水分と油分(皮脂)によるバリア機能があるんだ。
掻くことでバリア機能が弱ってしまうと、アレルギー反応の原因になるアレルゲンが体の中に入りやすくなるし、ちょっとした小さな刺激にも反応してますます痒くなるコロ。
かゆいところを掻くと瞬間的に気持ちよくなるよね。
でも、掻いた刺激でヒスタミンというかゆみの原因となる物質が出て、また余計にかゆみを感じてしまうコロ。
これを「かゆみの悪循環」というよ。
ケロちゃん
いったん掻き始めると、そのまわりのお肌もかゆくなったりするケロ。
コロちゃん先生
そうなるともっと広い範囲を掻いてしまい、お肌のダメージも広がってどんどん悪化するよ。
アトピー性皮膚炎の患者さんのかゆみは、この「かゆみの悪循環」が原因だと考えられているコロ。
かゆくなる原因は何があるの?
コロちゃん先生
かゆみの原因はたくさんあるコロ。
お肌の乾燥
コロちゃん先生
お肌が乾燥すると、表面から水分や油分が失われて、お肌のバリア機能がなくなってしまい、ちょっとした刺激にも敏感に反応して、かゆくなるんだ。
ケロちゃん
無意識に掻いてしまう事もあるケロ。
コロちゃん先生
掻くと、バリア機能はさらに壊され、かゆみの悪循環が起きてしまうコロ。
特に、お肌が敏感な小さな子供や、加齢により皮脂などが減りバリア機能が壊れやすくなっている高齢者の場合は、乾燥によるかゆみが起きやすいから、しっかり保湿してバリア機能を守ってあげるコロ。
あせも
コロちゃん先生
たくさん汗をかいてそのままにしておくと、よごれや空気中のほこりなどで汗の出口がふさがって、汗が出にくくなるコロ。
そうすると、お肌の外に出るはずの汗が出られず、お肌の中で炎症が起こるよ。
この時に赤い湿疹ができてかゆみがあらわれるんだ。
これがあせもコロ。
ケロちゃん
汗が出たらこまめに拭くのが、あせも予防のポイントだケロ!
虫刺され
コロちゃん先生
虫に刺されると、虫が持っている毒成分や唾液成分がアレルゲンとなって体内で反応し、ヒスタミンなどのかゆみの原因物質が分泌されてかゆくなるコロ。
じんましん
コロちゃん先生
じんましんは、お肌にとつぜん激しいかゆみと発疹があらわれる病気コロ。
発疹は体のどこにでもあらわれ、体中に出ることもあるよ。
アトピー性皮膚炎
コロちゃん先生
アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が慢性的に現れ、良くなったり、悪くなったりを繰り返す病気コロ。
お肌の乾燥によりバリア機能が低下しているから、外から刺激をうけやすくなっているよ。
アトピー性皮膚炎の人はかゆみを感じやすい状態になっているから、掻いてさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥りやすいコロ。
食物アレルギー
コロちゃん先生
食物アレルギーは、本来は外から入ってくる細菌やウイルスに反応するはずの免疫機能が、本来は害のない特定の食べ物(アレルゲン)に対して過剰に反応してしまう状態コロ。
体の中にアレルギーの原因となるアレルゲンが入ると、それを異物として排除しようとして免疫機能が働き、ヒスタミン・ロイコトリエンなどの物質が分泌されるんだ。
この物質が、かゆみや鼻づまり、息苦しさ、炎症などさまざまなアレルギー症状を起こす元になるコロ。
その他のかゆみ
コロちゃん先生
他にもかゆみが出る病気や、薬の副作用などのケースもあるコロ。
その場合は、なるべく早く医療機関に相談してね。
かゆくなったらどうしたらいいの?
コロちゃん先生
かゆみの悪循環を止めるためには、まずかゆみを止めることが大切。
かゆい部分を冷やしたり、かゆみ止め薬を塗ったり、乾燥によるかゆみが原因の場合は、しっかり保湿をしてお肌のバリア機能を守るコロ。
かゆみとは体を守る反応の一つコロ。
お肌をひっかきたくなるような感覚だね。